2025-09-04

漢字の迷い道***9月5日分解答・解説

 <漢字の読み書き>
(A) ふらち  ※不埒:1.道理にはずれていて、けしからぬこと。「不埒なやつ」・「不埒な振る舞い」 2.要領を得ないこと。
(B) ちゅうじょう(×ちゅうしょう) ※大将・少将は「たいしょう」・「しょうしょう」と濁りませんが・・・。
(C) 開け閉て
(D) 市井

<同音異義語>

(A) 友人の〔最期〕をみとる  
(B) 列の〔最後〕に並ぶ
※最期: 命の終わるとき。死にぎわ。

<どの字を使う?>
(A) 清濁〔併せ〕吞む 
(B) 調子を〔合わせる 
(C) 交通費を〔併せて〕支給 
(D) 力を〔合わせる 
※合わせる:一つにする。一致させる。
※併せる:別のものを並べて一緒に行う。

240814-02


2025-09-02

和漢の知識***9月3日分解答・解説

 A) × 

※正しくは「中秋の名月」です。人偏の付いた「仲秋」は陰暦8月のことをいいます。陰暦8月15日と日まで特定した名月なら、「中秋」と書かなければいけません。
※「仲」という漢字には「中間」の意味があります。陰暦では7月から9月までが「秋」ですから、中間の8月が「仲秋」になります。また7月は「孟秋」。「孟」には「はじめ」の意味があるからです。「孟」の逆の「すえ」を表すのが「季」です。ですから、9月は「季秋」と呼ばれます。
「孟・仲・季」は当然ながら他の季節にも使われます。春なら、1月が「孟春」、2月が「仲春」、3月が「季春」というように・・・。
現在では「孟」の代わりに「初」、「季」の代わりに「晩」を使い、「初冬・仲冬・晩冬」などと呼ぶのが一般的ですが、「孟・仲・季」を使うことも覚えておきましょう。 
B) 〇 
※里芋を供えたことから、こう呼ばれます。 
C) 〇 
※陰暦9月13日の月を、「栗名月」・「豆名月」といいます。また、「十三夜(じゅうさんや)」・「後(のち)の月」ともいいます。 
D) 〇 
※陰暦8月16日:「十六夜(いざよい)の月」、17日:「立待ち月」、18日:「居待ち月」、19日:「寝待ち月」、20日:「更(ふけ)待ち月」です。
(注1) 「十六夜(いざよい)の月」:「いざよう」はためらう、躊躇(ちゅうちょ)するの意味。月が出るのをためらっているように見えることから。
/「立待ち月」・「居待ち月」などは、日を追うごとに遅くなる月の出を待つ人の様子からできた呼称です。
(注2) 陰暦8月15日は今の暦でいつなのか?は年によって変わります。
今年の「中秋の名月」は9月29日とのことです。ただし、満月もこの日。※詳しく知りたいなら、国立天文台のサイトがお勧めです。→国立天文台サイト

240814-02

2025-08-31

使える四字熟語***9月1日分解答・解説

 (01)処女×走兎 →処女脱兎(しょじょだっと) 
※始めのうちは大したことのないように見せて相手を油断させ、後にものすごい勢いを発揮することのたとえ。
※「始めは処女のごとく、終わりは脱兎のごとく」という言い方でよく使われます。

(02)指鹿×呼馬 →指鹿為馬(しろくいば) 
※間違っていたり、理屈に合わないと理解していても、無理に押し通すこと。
※中国の秦の始皇帝の死後に、権力を得ようとした趙高(ちょうこう)は、二世皇帝に鹿を馬と言って献上しました。そのことに対して、何も言わなかった人や、それは馬だと言った人、鹿だと言った人がいましたが、趙高は鹿と言った人は全て処罰することにより、服従すべきは皇帝でなく自分であることを人々に分からせようとしたという故事から。

(03)×奥山幽谷 →深山幽谷(しんざんゆうこく) 
※人けがなく、ひっそりとした奥深い山や谷。 用例「深山幽谷に遊ぶ」

(04)人×足未踏 →人跡未踏(じんせきみとう)
※:人がまだ一度も入ったり通ったりしたことがないこと。 用例「人跡未踏の密林を探検する」

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2025-08-28

語彙力次第の漢字パズル***8月29日分解答・解説

 (A) 忘 

→忘我(ぼうが)・忘失(ぼうしつ)・健忘(けんぼう)
※忘我 :夢中になって、我を忘れること。用例「忘我の境に入(い)る」
※忘失 :1.すっかり忘れてしまうこと。2.忘れてなくすこと。

(B) 金 
→金運(きんうん)・金型(かながた)・裏金(うらがね)
※金型 :金属製の鋳型。また、プラスチック成型・プレス加工に用いる金属製の型。

(C) 延 
→延縄(はえなわ)・圧延(あつえん)・順延(じゅんえん)
※延縄 :釣り漁具の一。走る船から繰り出し、一時に広範囲の魚を捕る。マグロ・タラなどの漁に用いる。用例「延縄漁業」
※順延 :予定した期日を順繰りに延ばしてゆくこと。

240814-02

2025-08-26

間違えたくない言葉と表現***8月27日号解答・解説

 <1>

×はびこる →はばかる(憚る) 
※憎まれっ子世に憚る:人から憎まれるような人間のほうが、かえって世間では威勢をふるう。
「はばかる」には1.気がねする。遠慮する。2.幅をきかす。増長する。の二つの意味がありますが、この場合は2.の意味になります。(「はびこる」も似た意味ではありますが、慣用句としては「はばかる」を使わないといけません。)
 
<2>
さっぱりした性格を表現するのが「竹を割ったよう(な)」です。言動を表現するものではありません。

<3>
Bが正しい。
※「対岸の火事」とは、自分には関係がなく、なんの苦痛もないこと。
Aのように、他人の失敗を自分の戒めにするのは「他山の石」です。

<4>
〔風樹(ふうじゅ)〕の嘆
※風樹の悲しみ、風木の嘆、風木の悲しみ、とも言います。「孝行をしたい時には親はなし。墓に布団は着せられもせず」という表現もあります。

240814-02

2025-08-24

漢字の迷い道***8月25日分解答・解説

 <漢字の読み書き>

(A) まくあい(×まくま)
(B) たなごころをさす ※物事がきわめて明白で疑問の余地もないことのたとえ。
(C) ざいけ (×ざいか) ※出家せずに、普通の生活をしながら仏教に帰依すること。また、その人。
(D) いぶかる ※疑わしく思う。怪しく思う。
(E) 論う ※理非、可否を言いたてる。あれこれと論ずる。
(F) 悄然 ※元気がない様子。しょげているさま。

<同音異義語>
(A) 広告 
(B) 公告
(C) 抗告
※公告 :広く世の中に告げ知らせること
※抗告 :(法律で)不服申し立て

<どの字を使う?>
【傷・痛・悼】
(A)  家の〔傷み〕がひどい 
(B)  足が〔痛む
(C)  友人の死を〔悼む
(D)  胸が〔痛む
(E)  傷んだ〕りんご
※傷む・傷める:傷がつく。壊れる。質が劣化する。
※痛む・痛める:肉体や精神に苦痛を感じる。
※悼む:人の死を嘆き、悲しむ。

240814-02

2025-08-22

和漢の知識***8月23日分解答・解説

 1.夏目漱石  2.朝日新聞  3.小説  4.東京  5.勝手  6.不思議

    
※「三四郎」:1908(明治41)年発表。熊本から上京した大学生小川三四郎と里見美禰子の淡い恋愛を中心に、東京の風俗や明治の知識階級の様相を描いた青春小説です。
    
※東京大学(本郷)の三四郎池は、正式な名は心字池。この小説以後、三四郎池と呼ばれるようになりました。

※因みに、東京都文京区本郷にある現在の東京大学は、その大部分が加賀百万石・前田家の江戸藩邸の跡地に建てられたものです。
・上記の心字池は、藩邸の庭にあったものです。
・また、東京大学のシンボルでもある赤門は、加賀藩13代藩主・前田斉泰(まえだなりやす)が、1827(文政10)年に徳川11代将軍・家斉(いえなり)の娘・溶姫(やすひめ・ようひめ)を正室に迎えた際に建立された御守殿門です。
・1868(慶応4)年の官軍と彰義隊の戦争(上野戦争)の際には、この場所に据えられた大砲で、上野に立てこもった彰義隊に砲弾が撃ち込まれました。

※画像は、三四郎池と新聞連載の挿絵。

240814-02



漢字の迷い道***9月5日分解答・解説

  <漢字の読み書き> (A) ふらち  ※不埒:1.道理 にはずれていて、けしからぬこと。「不埒なやつ」・「不埒な振る舞い」 2.要領を得ないこと。 (B) ちゅうじょう(×ちゅうしょう) ※大将・少将は「たいしょう」・「しょうしょう」と濁りませんが・・・。 (C) 開け閉て ...